サラリーマンだった父が、生まれ故郷の琴平へ引き揚げてきたのは終戦直後の動乱の時。抑留生活のあと、やっとの思いで引き揚げ船に乗り込んだ。

戦後の混乱の中うまく良くと思った仕事も何度も行き詰まり、少ない持ち金の中から、うどん粉一貫目(3.75㎏)と塩を買った。

「練り、踏み、延ばし、切り、茹で」朝まだ暗いうちから仕込むうどんは「最高にうまい!!」と口コミで広がった。

「おっちゃんのうどんは、打ちたてでおいしいわ。」
飛ぶように売れるとはこのこと、もろぶたいっぱいのうどんは、あっという間に売れた。

そのお金で、またうどん粉を買い、そしてうどん玉を作る。
そんな繰り返しの中、生醤油うどん以外に旨い食べ方はないやろか…。
そうや!!こうして「ざるうどん」が生まれたのです。

 

昭和38年、コトデン片原町駅北の屋台街にカウンターだけのうどん店を出店。

「なぁおやじ、“ ざるそば ” は知っとるけど “ ざるうどん ” は聞いたことないぞぉ。」
「まあ、そんなん言わんといっぺん食べてんまぃ。」
「コシがあってうまいなぁ。」
「ええか、コシがあるけん言うて噛んだらいかん。喉ゴシを味わうんや。タレは下から3分の1だけ浸けてツルツルっとたべてんまぃ。」

こんなお客様とのやりとりの中、へんこつ(頑固者)おやじの作る手打ちうどんとして高松でも有名になっていった。

私が高校三年生の就職のとき、将来の夢を書く欄に「獣医」と書いたのを見た父は激怒し、紙を破り捨てた。「商売人は “ 足し算 ”と “ 引き算 ” ができたらええんや、あんたは縦横4ミリ、長さ90cmのうどんを作り続けるんや。ええな!」と怒鳴った。

「うどんとダシは夫婦みたいなもんや、お互いが引き立てあいをせないかん。ええうどんは小さいどんぶりの中で仲ようしとるやろ。」
「人の評価を追うたらいかん、天の台帳に二重丸をもらえるように毎日を生きるんや。」
その時分からなかった言葉に、最近やけに頷いている私です。

川福食品株式会社
代表取締役 竹川いつ子

川福 本店 アクセスマップ


より大きな地図で 川福 本店 を表示

店舗のご案内

川福 本店
香川県高松市大工町2-1(ライオン通り)
TEL / 087-822-1956
営業時間 / 11:00~24:00
(ラストオーダー23:30)

ご予約

お昼のタイムサービスをはじめ、お食事会、大小宴会にもご利用いただけます。
ご予約はこちら

このページの先頭へ