モルヒネ鎮痛 飯塚修三氏の眼科雑誌への投稿から抜粋 シーボルトは在日期間中(1823−1829)弟子たちに西洋医学を伝授し、いくつかの薬箱を与えた。特に眼科において散瞳薬を紹介し、眼科手術に多大なる貢献をした。 シーボルトの眼科処方が残されている。 ベラドンナエキス 1/2スペクトル アヘンチンキ XX 塩酸重土 1スペクトル(13g) ローズ水またはカミツレ水 4オンス (1日3回点眼) フォン シーボルト 日本の植物標本を見せてもらったシーボルトは散瞳植物を見つけたと思われる。それはハシリドコロという多年草であった。これより散瞳薬を用いた白内障手術は著しい発展をとげる。 シーボルト記念館にある点眼瓶が2001年3月13日調査される。170年経過している点眼瓶の中身がクロマトグラフィーにより分析された。シーボルトの点眼瓶が欧州産か日本産かはスコポラミンの有無にある。スコポラミンが検出されれば日本産のハシリドコロ、検出されなければ、シーボルトが持参したベラドンナ。この結果この点眼瓶はシーボルトが持参したベラドンナであることが判明した。 真実は追認されるものである。また科学的に証明されなければならない。元となる書物なりは、検証されなければならない。それをしないといたずらに世のなかを騒がすだけになります。 |