スーパーマン



 「スーパーマン」、「ある日どこかで( Somewhere in Time )」は、今もおおぜいのファンのいる映画です。(『スーパーマン』は、昔白黒テレビで放映されていました。当時クラーク・ケント役はジョージ・リーブス 、彼はこのイメージが強すぎ、他の役が演じられず、ピストル自殺してしまいました。ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーも一時同じ状態に陥ったそうですがインディ・ジョーンズ 最後の聖戦などで、しぶい役者として活躍しています。人間は同じ事をしているとそこから抜けるのが難しくなるようです。政治家などの顔を見ますと皆同じように見えるのは私だけでしょうか?)

 クリストファー・リーブ「スーパーマン」はあまりにもかっこいい、男の私が見ても感動します。クリストファー・リーブはスパイになり、世界を股にかけめぐり、またスーパーマンになって空を飛び、悪を懲らす。「ある日どこかで」では、時空を飛び、恋を成就させようとします。結ばれぬ恋ほど激しいものはありません。そこに人は感動するのでしょう。「ある日どこかで」は世界にファンクラブがあるほどです。



 クリストファー・リーブは1995年5月27日、馬から落ちC1の2〜頚髄損傷をおこし(脊髄が傷つくと、そこから下にある神経がマヒするため、体が動かなくなり、皮膚の感覚もなくなってしまいます。傷つく部分が、脳から近ければ近いほどマヒする神経が多くなり、それだけ障害も重くなります)、テレビでその後の彼を見ましたがお屋敷に愛する人の介護を受け、感謝して暮らしていると話していました。リハビリや努力の甲斐あって水中で足が動くのを自覚したりしています。また、彼は、自分自身を治験体としながら、また多額の寄付もし、脊髄損傷医療の前進に貢献しようとしています。時空を飛び、空を飛んだスーパーマンは動けなくなっても夢を持ちつづけています。いつの日か頚髄損傷を克服する奇跡を起こしてくれると信じます。


クリストファー・リーブよ、安らかに!

 クリストファー・リーブが、2004/ 10/ 10、心不全のためニューヨークの病院で死去しました。52歳でした。 新聞によりますと床ずれの傷に起因する感染症が原因だそうです。骨髄損傷に対する治療を実践し、また多額の寄付もし、脊髄損傷医療の前進に貢献しようとしていた彼の死は悲しいものがあります。いつもにこやかに幸せそうであった彼、冥福を祈ります。末梢神経は損傷されても回復しますが中枢神経は一度傷つくと再生できないと学生時代学びました。研究は進み、いずれこの説は完全に葬られるでしょう。彼は亡くなりましたがクリストファー・リーブ麻痺財団は残っています。「ある日どこかで」彼はにこやかに我々に語りかけてくれるでしょう。生きているって素晴らしいことなんだ。そのためには医学は進歩しなければならない。中枢神経の治療、永遠の命も可能な時代がやってくるよと。 事実再生医療は色々なところで試みられています。