天才と狂人は
      紙一重

           

テレビでデスカバリーチャンネルを時々見ます。「神経伝達物質と恋について」ですが...私は芸術家もやはり子供のときの影響がずっと生涯に及んでいると思えるのです。コロー、セザンヌ、ゴッホしかり皆、乳幼児期の体験を受けている。以下、テレビの内容と脳科学者 大木幸介先生のお話を書いてみます。ドーパミンとアドレナリンは不眠、感情高揚をもたらします。恋人の出現によりドーパミンは幸福、アドレナリンは身体に影響を。

アドレナリン
ドーパミン
セロトニン
覚醒作用、驚いた時や怖い時に特別に多く分泌される。

快感の創造主、ドーパミンが多量に分泌される程、人間は覚醒し気持ちが良くなる(ドーパミンが過剰→精神分裂病になる。減少→パーキンソン病)。

覚醒性の神経伝達物であるドーパミン・ノルアドレナリン・アドレナリンの分泌が多過ぎると人間は過剰活動し最後には死んでしまう、この動きを抑制する(過剰分泌→うつ病)。

人間の場合は前頭連合野とその近辺の脳におけるドーパミンの過剰分泌で、創造性が生じる。ドーパミンの過剰分泌が前頭連合野の近くで起これば創造性になり,脳の神経系全体で広く生じれば精神分裂病となる。すなはち前者では、天才的な創造性を生じ、後者では精神病が発症し、『天才と狂人は紙一重』と言われるが、世界的に有名な芸術家に、特に画家には分裂気質が多い。
1)思春期は興奮戸惑い、胸の痛みを覚えます
10代は心が激しく動揺し、コントロール困難で、先のことは考えず、今が大切、つまり刹那的...前頭前部が未発達のため未来のことは考えない。思春期はホルモンが多く出て、感情および身体に働きます(ドーパミンは快楽の追求に影響)。
2)恋と神経症は似た関係
恋人同士は他のことには手がつかない。このときセロトニンは睡眠と安定をもたらそうとします。セロトニンが少ないと不安でいらだちます。
3)強迫神経症と恋愛初期は似た関係
セロトニンが減った状態。恋に落ちると生活は一変する。他人とキスすることは特別なことなのですが、それができる状態となります。
4)恋愛依存症
安定を望まない。安定すると長続きしない。これは薬物依存症と似ていて抜けきるのが難しい。常にハイでいることを求めます。それが切れると他を求める。子供のときの経験・空想がこれを生むとされます。
5)ひとはどうやって特定の恋人を求めるか?

夫婦のCQテスト(相性テスト)。パーテーがすき? テレビ、外見、本能的要素など25項目を調べて、次のようなことが解ってきました。

イ)におい フェロモン、、、女性は男性のにおい、それがいい匂いかどうかは別だそうです。匂いが女性の免疫システムに働きかける。

ロ)声 男の女より低い声、音色ハ)語調  社会的地位を見分けるこういうことを瞬間で判断します(一目ぼれなど)自分の異性に対する理想は乳幼児期にがきまるそうです。なぜこの人かは5歳までに基準がきまってしまう。(父親や母親、環境)

6)恋心は親愛の情へと変わる
これは時間をかけて築かれる。子育ては人類を含めて哺乳類の3パーセントだそうです。(母親が子供を脇に抱えて食べていくためには父親が必要)
7)愛を高める方法は

学問で知識をつけるスポーツを続けることで身体を鍛えるとおなじようにトレーニングで高められる。以上のよううなお話でした。理想の恋人が5歳までに決められる、なにが美しいかも5歳まで、、、これからは、野原で過ごした乳幼児期を経験する人は少なく、母親とマンションでテレビを見て過ごす子が多くなっていますのでテレビの中の同じ物を美しいと感じる人が多くなると思います。

         オルガ            マリーテレーズ           ドラ・マール

ここで特に、万人が関心のある『恋愛』にかかわる項である、「 4)恋愛依存症 」について私見を披露します。ピカソは女性遍歴を繰り返します。オルガと離婚できないことで、自由でいてどこか縛られていた。だからよけいにハイを求めたと思います。マリーテレーズと知り合い、オルガがテレーズを殺すのではと思い始め、エロスの他に暴力を描き始める。ドラ・マールと知り合い「泣く女」を描きはじめる。ドラは感情の起伏が多く、よく泣く、ピカソは女性と知り合い新しい絵を描いていく。ピカソはまさにミノタウルス、野獣と神と人間を備える人であった。シャガールはこれに反して故郷と1人の女性を愛し続ける...ともにドーパミン(快感の創造主、ドーパミンが多量に分泌される程、人間は覚醒し気持ちが良くなる)が天才を作ったと思われます。しかしシャガールにはセロトニン(睡眠と安定をもたらそうとします)がよい効果をもたらしたと思われます。ロシア革命を経験したにも関わらず、仲のいい、愛しあう恋人たち、故郷、穏やかさが感じられます。シャガールについて、セザンヌの絵画論(よくわからん!が)についてなど、もうちょっと考えて、楽しんでみたいと思っています。  ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニンとか、学生時代、いやいや必死で覚えたことが最近とても面白く感じます。
学生時代、解剖学の教授が、なぜこんなことを記憶せねばならないかと言われた記憶があります。膨大な暗記量。それは回路をつくっておくためだということでした。一度覚えておくと、時間がたってからでも、頭の中から取り出せ、年月がたっても思い出したりでき、またその関連についてなじみやすいとのことでした。学問に悪い面、いい面があります。学問の利点の一つは、こういうところにもあると思います。新興宗教などでマインドコントロールする手法。これは厳しい食事制限などして、その考え方を叩き込みます。なるほど、これも脳内物質が関係している、そういうことであったのか...東京の子供は昔のように外で遊ぶことが最近少なくなっています。自分の異性に対する理想は乳幼児期にきまるそうです。なぜ、この人かは5歳までに基準がきまってしまう(父親や母親、環境)。また、芸術や社会的嗜好も決められてしまうとしたらしまうとしたら、幼児教育は大変重要な意味をもってくると思われます。


天才と狂人は
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