国立近代美術館を訪れたました。 2時から学芸員による作品についてのトークがあり、その解説で初めて「文覚」を知りました。 「この彫刻にあらわされた人はどういう人だと思いますか?」「お坊さんではないかと思います」 「筋肉隆々、普通のお坊さんではないですね」 こんな会話の後、文覚についての説明がありました。
文覚はもともと武士でありました。あるとき同僚の渡辺亘(わたる)の妻・袈裟御前と不倫の関係になってしまいます。「夫と別れて自分と一緒になれ」と女にせまりますが、女は「夜忍び込み夫を殺してくれ」と言います。忍び込んで首を掻き切ったところ愛する女でありました。 文覚はその後出家し坊主になるというお話です。 (文覚は源頼朝に平家討伐の決起を促したことでも有名。 http://www3.ocn.ne.jp/~mh23/heike66.htm) その後荻原守衛の中村屋の「黒光」への思いと連なるのではないかという話になり、この文覚の斜め後ろにある「女」へと話題が移りました。