本文へスキップ
医学と芸術の旅

アンデルセン

年末、雪が降るクリスマスのツリーがきれいな夜、コペンハーゲンを訪れました。アンデルセンの像が町の真ん中にあります。朝早く人魚姫に会いに海に行きました。朝焼けの中でしっとりと濡れた少女が座っています。雪の中、彼のお墓を探しましたが発見できませんでした。ローマに行ったとき見ましたベルベリーニ広場、トリトーンの噴水の雑踏の場面からアンデルセン(1805年生まれ)の「即興詩人」の物語は始まります。



イタリアにあこがれた彼は、イタリア各地をその小説の中で書いています。アントニオと歌姫・アヌンチヤタの悲しい恋の物語。美しい文体で森鴎外が訳しています。子供のとき、教会で美しい少女が聖歌を歌っているのを見て、主人公の即興詩人であるアントニオはあこがれます。彼は成人して当時評判の歌姫・アヌンチヤタに恋をします。彼女は子供のときを覚えていて、「あなたを知っていますわ。とても素敵な声をされていましたわ。」そして二人の交際は始まります。しかし彼らは別れることになります。アントニオは彼の友人もアヌンチヤタを愛している事を知っていました。ある日その友人が死にかけたとき、アヌンチヤタは懸命に彼を介抱します。アントニオはは彼女が友人の方を愛していると思って、彼女から去っていきます。アントニオの思い違い!運命の歯車はその時狂ってしまいました。数年後場末で歌う病気で声も出なくなり、変わり果てたアヌンチヤタを見つけ、アントニオは楽屋に急いで会いに行きます。彼女の後ろの壁には往年の美しさにあふれた彼女の絵が飾られています。彼女はやつれ果てていますが、眼だけは当時と同じような美しい輝きを放っています。「もう一度やり直そう」「お会いできてうれしいです。でもあなたにはもっとふさわしい方ができますわ。積もるお話もたくさんあります、でも今日はこれでお別れしましょう。」そして彼女からの手紙が届きます。「あの時私はあなたの親友を助けるのがあなたを愛することにつながると思っていました。でもあなたは去ってしまいました、私はあなたを求め探しました。こうして落ちぶれても歌っていたのはあなたにもう一度会いたかったからです。この手紙があなたの手に届く頃、私は神様のもとにいることでしょう」

アンデルセンの父親はナポレオン軍に参加、帰国後精神病にて死亡しました。母はアル中にて死亡し、祖父は精神病、祖母も虚言症でした。彼は誠実で優しいが、時に傲慢で怒り易くなる。火事を恐れ避難用ロープを常に持つ、生きたまま埋葬される恐怖に対する恐れに取り付かれる。父と同じようになるのではないかという恐怖、恋と失恋の経験はありましたが、一生独身で男性とも女性とも性的関係を持たなかったとのことです。

強迫観念。手に触りたくない(潔癖症?)。特定の恐怖症?これは特定の物、事に恐怖を覚え日常生活が制限されます。正常な心理の範囲内で理解できるような悩みの症状ですので「神経症障害」と考えていいと思います。あまりいい容貌でなかったこと、生まれた環境に劣等感などが、彼の生涯に大きな影響を与えた可能性があると思います(劣等感または逆にプライドの高さが人の将来を決めることがあります)。
.....魔女は、マリーナの美しい声をくれるなら願いをかなえてやる、と言い、さらに人間になれば二度と人魚には戻れないし、王子が他の娘と結婚すればマリーナは海の泡になってしまうとも言った.....


肝臓ガンについては下記の説明がいいと思います。原因がはっきりしている典型的なガン。肝細胞ガンのほとんどがB型あるいはC型肝炎ウイルスによってひこおこされます。このウイルスを持っていない人が肝臓ガンになる心配はほとんどありません。しかし、30人に1人がこのウイルスを持っており、けっこう、粘膜感染しているようで、不用意な性交渉は命取りになる危険性があります。日本では3番目に多いガンです。

□まずはウイルス(B型・C型)を持っているかどうかのチェック
□6ヶ月に1度は超音波(エコー)検査
□6ヶ月に1度は2種類の腫瘍マーカーAFP・PIVKA(ピブカ)を定期的にチェック