1970年代には、環境科学者と生物学、化学及び毒性学の研究者のあいだの学際的なコミュニケーションのための討論の機会がなく、管理者、技術者及び環境問題に関心のある人たちとの間においても同様でした。SETACは、これらの空白を埋めることを目的として、1979年に北米で設立されました。
SETAC会員数、会合への出席者や公表される資料の目覚ましい増加により、討論会の重要性は高まってきました。SETACは、1990年に米国フロリダ州ペンサコラ、2003年にベルギーのブリュッセルに事務所を設けました。
他に例を見ないSETACの強みとして、行政機関の科学的関心と学術分野及び産業界との連携への強い関わりにあります。
SETACの定款の付随文書では、役員、国際会議、地域代表の理事及び評議員、委員会委員、実行委員を、産官学のそれぞれのセクターから、均等に代表させることを義務付けています。それぞれのセクターからのメンバーの比率は、長年にわたってほぼ均等な状態が維持されています。
SETACは二つの高い評価を受けている科学論文誌を発行し、またグローバル中で、最先端の科学研究をポスターあるいは口頭発表する年会を開催しています。多方面からのアプローチにより、SETACは、数ある他の学会と比較しても、より幅広い科学的領域をカバーし、その成果を活用しています。
SETACは地球上の環境問題に懸念を抱いています。SETACの会員は、科学を通じてより良い環境の実現、タイムリーかつ効果的な研究交流及び専門家間の交流に注力し、知識の増強及び個別の情報交換の活発化を推進します。
SETACの成長は、グローバル中における地域ユニットの設立からも見て取ることができます。
1989年にSETAC Europe、1997年にSETAC-Asia/Pacific、1999年にSETAC-Latin America、2012年にSETAC Africaが設立されました。
SETACモデルが国際的に受け入れられ、地域レベルで多大な関心が得られている証として、地理的な地域支部が多くの国々から認められています。