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                                                                           「絵画に対するさまざまな意見トップ」   2005/12/04

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白矢

正常と異常について

 
生理学、これは正常な組織についての研究これに対して、病理学は異常な組織に対しての研究。医学の場合、常に異常を正常に戻すことを目的としている。またはそれ以上悪化しないように、また変化に対していつも見張る役割も果たしている。眼科に絞ってみると、視力が落ちることは何らかの理由がある。なぜという疑問を解くことから始まる。
 絵の場合はどうであろうか?現代アートは身近に起こった感動、内面の葛藤を描くことを描く場合があると思う。正常な姿を描く事、例えば美しいと思った景色、この場合作者の思い入れが大きいと思いますが。ゴッホにしても、ゴーギャンにしても普通の世界にいなかったことが大きいと思う。旅をしたとき、日常とはなれた異常の世界にいる、「つまり心は生まれ故郷と違う好奇心に満ちている。
 
精神が高揚し高ぶること、いつもと違うぞ謡であること、例えば恋をしているとき、失恋したとき、戦争体験、こういうことを経験すると、いい小説が書ける場合がある。つまり感動とは異常なことかもしれない。
 こういう心をもちつづけることは、永遠に続く旅のようなもの。
今私は絵は空間にありと思っています。これは日常では希有なこと、なんだかんだと思い悩みながら筆を取っています。



taicyk

 ここの所暑い日が続いています。最高気温は33度ぐらいです。晴れ渡りかなり乾燥しています。こういう気候は私にはとても過ごしやすいのですが、落ち着ける気候ではありません。今までの人生を4分の3は日本で過ごして来ましたから、アルザスの気候に対して、未だに違和感を感じてしまうのでしょう。私にとって「天気」ですら「非日常」なのだなあと感じる事があります。
 正常と異常の話を興味深く拝見させていただきました。私もまた、異常な環境の中に身を置いているのだなあと思いました。病気になって初めて知る健康のありがたみというものがあると思います。芸術はイメージの表現ですから、病気に意識した時に健康な状態を強くイメージするようになるかも知れません。病気だから病的な表現をするというものだけではなく、病気だから健康なときに見えなかったものが見えるようになるという事も有るようにも思えました。
 ゴッホを病気としてくくる事に抵抗が有るのですが、ゴッホがかなり大きなストレスを持っていた事は確かだと思います。そのストレスの中で描かれた絵にも関わらず、ゴッホの絵からは「優しさ、柔らかさ、暖かさ」を私は感じます。それはゴッホが渇望していても現実では手に入らなかったイメージのような気がします。こういうゴッホの絵に感動する私たちもまた、「正常」と考えている状態とはまたことなる「日常」の中に生きていて、「正常」を渇望しているのかもしれないと思えました。



白矢

 オペラ座の怪人は異常でしょうか。正常でしょうか。ついこの間「オペラ座の怪人」を見ました。見ごたえのアルいい映画でした。あれは映画館で見ないとミュージックの素晴らしさは味わえないと思いました。あの怪人は自分の醜さ故に、天才になれたのでしょう。いじめられたりして劣等感を持つという事は、性格が捻じ曲げられなければ、(映画の中でも、そういうシーンがありました)天才を生む可能性があると思います。
 少し詳しいさわりは次の項に示しました。1919年の廃墟と化したオペラ座オークションから物語は始まり、そして私の好きな1870年の思い出の舞台へ時代は後戻り。1870年はとても魅力的な時代です。フランスの思想や芸術、医学が花開いた時代ファントムは魅力的です。顔を半分隠した彼、甘い声。芸術と愛のハザマで恋人を選んだクリスティーヌは良き家庭の主婦になり、芸術家としては消滅してしまった。ファントムは彼女の才能を導く神のような存在であったと思います。
 見る人によって印象は違うと思いますが、果たして彼女は恋人を選んだ方が良かったのか、私はファントムを選ぶべきであったと思います。
 初めてパリに行ったとき、寒い冬、この映画でも出てくるオペラ座の正面をうろうろしてパリのすばらしさに酔ったことを思い出します。
 あとバカなことかもしれませんが、あの仮面はどうやってくっつけているのでしょう。紐も無いし、のりでくっつけているのでしょうか。



taicyk

あの仮面はどうやってくっつけているのでしょうか?のりというか、「入れ歯」を固定するようなそういうジェルで固定しているように思えます。日本では「ヌーブラ」というブラジャーが売っていますよね。あれと同じような原理で固定すれば上手くくっつきそうな気がします。(笑)
 実は、「オペラ座の怪人」を私は舞台でも見た事が無いし、本も読んだ事が無いんです。でも、芸術を選ぶか恋人を選ぶかという選択はなかなか大変なものですよね。芸術という仕事に就いてしまうと否が応でも人生のすべてをそこにつぎ込む事になりますからね。映画でも「オペラ座の怪人」は凄く興味をそそられますね。シャンデリアにスワロフスキーを使っているなんてこともご紹介下さったサイトに書いてありましたね。絵作りにも相当凝っている映画に思えました。




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