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園教育の特色!

子供の世界
 logo 養老孟司氏講演会の感想文①

 2022年9月6日(火)に幼稚園主催で行われました養老孟司氏講演会に参加されたご家族より感想が、在園、卒園の保護者の方々から多数届いています。第一弾として掲載させていただきます。

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育て

 養老先生の講演会を開いていただきありがとうございました。
 自分や子どもに置き換えながら聞かせていただきました。のびのびと育ってほしいと願いつつ、少しずつ小さなルールをつくってしまっているような気がしたり、親の思惑にはまるようにさせてしまっているような気がしてきて、子どもとの関わり方を見直すきっかけになりました。“わがままに”は、2年くらい前は今より意識をしていたのですが、それも少しずつ薄れてきており、子どもたちがわがままに発言できなくなっているのか?と危機感も生まれました。
  自然にたくさん触れさせて育ってほしいと思っていたのに、気づけば人工物も多い生活になっています。上の子が小学生になってから、子の成長に私の気持ちがついていけていないような感覚もあります。
 時には、人工物を遠ざけたいと思うことが親のエゴなのかと悩むこともありますが、養老先生の話をお聞きし、やはりできるだけ小さいうちは自然の中で感覚を磨いてほしいと思いました。子どもとの過ごし方、あらためて考える機会となりました。
 貴重な機会ありがとうございました。
  途中で、園長先生が裸足で養老先生のお水を入れに来られ、見た目よりお話の邪魔にならないよう配慮されたお姿がとてもかっこよく、あらためてこのような園長先生の姿勢が他の先生方や子どもたち、親たちに派生しているんだなと思いました。とても印象に残る場面でした。 【年長母】
 「バカの壁」で知った養老先生。その方にお会いできると思い、講演会を楽しみにしていました。
 あっという間の2時間でしたが、その中でたくさんの「なるほど」と「そう言ってくれてありがとう」がありました。
 園長先生から幼児教育の二極化についてお話がありました。私自身、幼稚園選びのときにすごく悩んだ点でした。幼稚園で英語やパソコンを学ばせることが将来役に立つのでは?と何度も考えました。
 ただ、どんぐり教室で学ばせていただいた期間の園や先生方の様子、説明会で園長先生が「自然の中でまずは心を育てていく」とお話してくださった点から武蔵野幼稚園を選択しました。そのうえで、養老先生から子どもは自然のひとつであることや自然の中で過ごした方がいいとおっしゃったのを聞き、この園を選んでよかったと改めて思いました。
 子どもは子ども、不完全な大人ではない。これまで私が接してきた子どもへの態度を見つめ直す機会となりました。
 必ずやってくる、机に座り学ばなくてはいけないこれからの人生。それまでは、自然の中で思いきり子どもとして学ばせていこうと思いました。ありがとうございました。 【たまご母】
 養老孟司先生の講演会、開催いただき誠にありがとうございました。
 「子どもは本来自然と共存するもの」という言葉に特に共感しました。今まさに幼稚園での経験に直結することだと感じ、改めて武蔵野幼稚園のすばらしさに感銘を受けております。先生のお話の中で、特に2つ印象に残っています。
 1つ目は、ジャガイモのお話です。子どもは手を掛けすぎなくても、自ら大きく育つということでした。種イモに土をそっとかぶせておけばよい、ということを人間に置き換えると、過度に干渉せず、本当に危ない場面で守ってあげられる、子どもにとって安心できる環境を整えておくのが親の役目だととらえました。
 2つ目は、現代人はルールに縛られすぎて適応力に欠ける、というお話です。自分には非常に耳の痛いお話でした。会社や社会はルールが存在しています。子どもにそれを強要しすぎることで自由な発想や思考が阻害され、「考える」こと自体の機会が喪失してしまうと懸念しております。
  インターネットやSNSの普及により、人との付き合い方が複雑になっており、色々な情報が簡単に手に入る世の中のため、昔よりも自立が求められる社会なのかなと思います。将来、大きな困難があったとしても、子どもたち自身で自ら考え、道を切り開いていけるようになってもらいたいと強く願います。そのためにも、今は種イモにとっての土のような存在であろうと感じた1日でした。本当にありがとうございました。 【ひよこ父】

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育て

 この度は、大変貴重な機会を下さり、ありがとうございました。
 養老先生のお話を、直接聴くことができ、また、そのテーマが「子育て」であることが、今その最中である親としての私には非常にありがたく、励みになりました。柚木武蔵野幼稚園に娘を入れてから、それまで感じていた困難さとは違う子育ての難しさを実感するようになりました。それは、娘のことよりも、自分自身の習慣や考え方の偏りをそれまでよりも強く認識し、改めるべき点が見えるようになったからです。我が子を取り囲む環境の中で、“こういてほしい”“こうすべき”とつい型にはめてしまいそうになる気持ちをこらえて、より広い世界で、むしろ私の知らない世界で、強く生きていける人間であるように、背中を押せる親でいたいと思いました。(実際のところ、毎日の生活に追われながら子どもに合わせてばかりはいられないというのが本音ではありますが)
 もっともっと大きな視点で“人間”を捉えたいなと思えるようになったことは、私の成長だと思います。養老先生のお話を聞いて、また少し迷いが減った気がします。何を理想として、どんな人間を目指すのか、1人ひとり違う答えを持っていて、皆で同じ方向を向くことは容易ではないし、そうする必要もない。ただ、その違いを認める力が必要で、それを育むことが一番難しい仕事だなと感じています。時代の変化と、変わらずあるべきものごとを自らの目で見極め、その時、その場所で、最適解を求めていく作業を、大人があきらめない姿勢を見せてあげられるように。これからも四苦八苦して、たくさん失敗しながら。たくましく、またしなやかに生きていきたいなと思いました。  【つばめ母】
 この度は、大変貴重な学びの機会を設けていただき、ありがとうございました。<br>
 楽しく拝聴し、あっという間の2時間でした。子ども=自然であり、農業や漁業等の自然相手の職業の方は、子育て上手という養老先生のお言葉がすごく腑に落ちました。
 つい子どもを「~してはいけない」「~してほしい」と制御、コントロールしようとしてしまい、そして、当然思うようにならずイライラしていました。でも自然(子ども)は私の望む通りにはならないよなと、ならなくて当たり前と思うと、少し気持ちが軽くなりました。
 コントロールすることだけを考えずに、もう少し上手に(養老先生の仰られていた、土を育てるぐらいの気持ちで)子どもに寄り添っていけたらいいなと思いました。また人類の子育て歴4万年?というお話でしたが、そのほとんどは、集団で子育てをしていたと思います。地域社会や親類、子ども集団などによって子どもが育っていたことを思うと、今の個の時代の子育ては、まだ50年ほどでしょうか。なかなかむずかしいですね
 2038年の後の先生曰くシンプルな自給自足の時代には、また集団で子育てをするようになるのでしょうか。と少し先のことを思いました。でも、この個の時代に柚木武蔵野幼稚園で先生方や他のお母さん、お父さん方と一緒に子どもたちを育てていけるのはとても恵まれていると思いました。とまり木や懇談会等、いつも一緒に悩み考え、分かち合う機会をたくさん用意してくださり、本当にありがとうございます。とても励まされています。手探り状態の子育てですが、2038年後も生き抜いていける、そんな子に育てたいと思いました。  【たまご母】
 講演会ありがとうございました。  今回、夫婦で参加させていただいたのですが、私たち夫婦の中で一番心に残ったのは、“わがままはわがまま”という言葉です。4歳と2歳という年齢もあるのでしょうが、特に家では自己主張が強く曲げない性格の娘たちに、もう少し柔軟な子になってほしいな、なんて親都合ですが思ってしまいました。しかし、これがこの子たちなんだ、このありのままのこの子たちをもっと受け止めてあげていいんだと思うことができました。   日常生活でも、ついつい手を出し、手をかけたくなることがあります。でも、子どもは自然に育つ力をもっているということを改めて気づかされました。何でも手をかけるのが子どものためではない、もっとこの子自身の“生きる力”“育つ力”を信じてあげればいいんだなと思ったら、なんだかとても心が軽くなりました。
 女の子のため、口でぶつかり合うことが増えて、悩んでいましたが、こちらの意識ひとつで今までの反発が嘘だったかのように話がスムーズになることがありました。好きなこと、好きなものをたくさん見つけて、この子たちらしさを大事にしながら、親子ともに育っていけたらと思います。とても貴重なお話を聴くことができ、大変感謝しています。本当にありがとうございました。 【ひよこ母】

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 養老先生のお話で特に印象に残ったのは、「今の若い人たちは先に結果を求めようとする」ということでした。私の今まで14年ほどの子育ての中では、自分が大事にすることも変わりながらのものでした。自分の心がけていたことが何年か後になって、その子によくも悪くも影響を与えていることに気づきます。けれど、そういった事に対してもあまり後ろに向かって考えず、前に進んで堂々と育てていこうと思いました。  どう育てたらどうなる、と少々頭でっかちになっていた私も子どもと一緒に現在を生きようと思いました。親もあまり難しく考えないことが自殺を防ぐということになるのかなと思いました。そして、子が本当にどう育っていこうと、皆が必要枠であっていいのだとも思います。  また、平成の参勤交代ですが、私も今後どこで暮らしていこうか、などと考えます。(地味で豊かな場所へ)自然の豊かな環境はもちろんよいのですが、この密度の高い地域での人間同士の気遣い、お互いを尊重する意識も素晴らしいものだと感じています。  また、自然に親しい環境になじんでいる人も自然も素晴らしいのですが、自然を求め、愛している人の力にも、大きな力を感じます。今この幼少期、自然に親しむ機会を大切にしながら、人との関わりについてもますます大切にしていきたいと思いました。講演会を本当にありがとうございました。 【ひよこ母】
 先日は貴重なお話を聴けてとてもよい機会になりました。私の養老先生のイメージは正直なところ、とても難しいことを話す方という印象がありましたが、実際にお会いしてみると子どもが大好きでとても愛情あふれる方なんだなという印象に変わりました。
 お話の中で印象に残ったことは、不耕起のお話でした。土にはもともといる菌糸があり、水を維持してくれる働きがある。そのお話から、子どもは本来好奇心があり、大人が手を加えずとも子ども自らが学ぶ力があるということ。私自身3人の母であり、3人目が柚木に通わせていただいていますが、手を加えすぎないように関わってきたつもりが、自分は思ったより子どもより先に手を出してしまっていることが多いことに気づきました。今は学んでいる途中という認識はありながらも、子どものスピードに合わせるということが性格上難しく、日々悩んでいるところでした。講演会後、私にとって一番大切なことは「子どもを信じること」ということを再認識し、それが子どもの成長に最も大切なことなのではないかと気づき、少し気が楽になりました。
 何かしてあげたいという気持ちより、親が先走るのではなく、親は環境を整えること、困ったときに手を差し伸べることで生きる力が根付いてくるのではないかと思います。しかし、実際にどのように、またどの程度の声掛けをしたらよいのか、難しいなとも感じています。これからも詮索しながら、信頼できる園長先生、園の先生方にも頼りながら、楽しく子どもと成長できたらと思います。今ののほほんとした自分の生活にとてもよい刺激になり、講演会に参加して心からよかったと思います。ありがとうございました。 【ひよこ母】
 「土を耕さない」と「子育ても手を掛けすぎない」は似ているというお話、少し心に衝撃を受け、驚きました。今まで柚木に入って、子どもの様子を見て、私なりに「あーでもない」「こーでもない」と右往左往しながら丁寧に接してきたつもりです。そんな私に子育ては手をかけすぎない!!!そんな私は手をかけすぎていたのか否か・・・
 でも、子どもが生きようとするままに、親が邪魔してはならない、困っているときに手をさしのべる程度でいいのかな?親の関わりのいい塩梅をさぐりながら子育てをする、と思うと、それが自然のことかもと納得がいきました
 子育てには正解はどこにもなく、土の状況によって臨機応変の対応が求められるのかなとも感じました。
 「土は耕さない」=「子育ても手を掛けすぎない」には、もっと力を抜いて子育てしなさいよ、という養老先生からの母たちへのメッセージだったのかなとも思いました。
 来る日も来る日も忙しく、子育てとは??と立ち止まることのない毎日を送っておりますが、養老先生の講演会を拝聴し、子育てとは??とゆっくり考えることができた貴重な時間でした。こういう機会を設けていただき、ありがとうございました。 【ひよこ母】

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 自然」と「人工(都市)」をホワイトボードの両端に書き、“自然”である子どもを“人工(養老先生は全く興味がないとおっしゃった)”の方へ引っ張っていく過程を「教育」と呼ぶ。最初のその一言に「ガーン!」となりました。
 生まれながらの個性を集団の社会に収めていく。収まるよう、個性を押さえる。それが教育。私はこの幼稚園にいるから、“子どもの個性を大切にしたい”と考えている方だと思っていますが、でも将来子どもが、この不自然な人工の社会でお金を稼いで生きていけるように・・・欲を言えば収入は多いほうが良いわよね、と。そう思うと教育も必要で。子どものうちは子どもらしく、自然にたくさん触れ、教育とのバランスや本人のタイミングなど考えてあげないとな、と思いました。
 お話の中で触れていた、不耕起栽培、無農薬、無化学肥料、私も取り組んでまだ3年目なので、土もまだまだですが、自然のものは勝手に育つ、子どもも勝手に育つんじゃないですか?と聞いて、うなずきました。ただ、自然農法は、イコール“放ったらかし農法”ではなくて、草マルチで覆ったり、虫をよけたり、近くの強い雑草にはごめんなさいしないと、育てたい野菜が負けることも多いです。子育ても放ったらかしではなくて、必要な時に助けてやるぐらいで基本は本人を信じて見守るくらいがよいのでしょうね。「子どもの時代もその人の人生の一部。子ども時代も幸せでなければ。」将来のため!と言って、今の幸せを奪わないように。大切にしたいと思います。
 養老先生、「こうすべき」とルール化せず、その時々で違うんだから、よく見て考えるんだ、と何というか・・・血の通った温かい子育てですね、それって。なんだかずっと話していたい方だと感じました。家にいてくれたらよいのに。
 子どもは自然。自ずから然らしむる。ですね。まとまりのない感想文ですみません。でも感動しました。ありがとうございました。 【ひばり母】
 今日は養老先生の講演会に参加させていただきました。養老先生のお話を聞いていて、園長先生のお話とリンクする部分が多いなと感じながら聞いていました。
 個人的に、親は先を見通して、我が子が困らないようにとあれこれ心配になったり、手をうったり、口を出したりしてしまいますが、子どもの今が幸せでなければ、生きる力がなくなってしまう・・・「子どもの子ども時代も、子どもの人生なんだ」というお話が特に心に残りました。
 幼稚園生活の中でも、子どもは今を全力で生きている、というお話がよくあって、自分でも子どもたちを見ていて、本当にその通りだなと思っているのに、つい、この先我が子が困らないように・・・と考えてしまうなと感じ、自分が子ども達にやっていること、かけている言葉が、どこが今の子どもを見てのことで、どこが先を見据えての自分の心配からくることで、なのかと、夫婦で考えるきっかけになりました。
 また、子どもが大きくなるにつれて、言葉で意思疎通が取れるようになったり、自分のことが自分でできるようになったりする中で、私も我が子を“小さい大人”として扱ってしまう部分が増えていたなと反省です。
 特に娘については、兄と年が違うとわかっているのに、兄の言い回しを真似したり、言葉の使い方が兄の時よりうまかったり、気持ちを言葉で伝えている風に話すので、どこかで兄と同じレベルで見ている部分も多かったように思います。暗黙の“できるよね”の中で生活しているから、失敗することに過敏に反応するところもあるのかな、と。
 まだ見ぬ先ばかり心配して動くばかりではなく、今の我が子にできることを考えつつ、我が子に寄り添っていける親でありたいです。と思っていても、きっとまたすぐ先のことが心配になったり、手を出しすぎてしまったりすることもあると思います。そんな時に、園長先生のお話や、今回のように特別な時間をいただけると、また自分を振り返ることができるので、自分がぶれているときに、何度でも聞きたいくらいです。夫もとても感動したようです。子どもとの関係が人と人ではなく、数や番号になっているというところで、自分が周りの子どもたちと関わるときはどうだったかな、と自分自身を振り返ったと話していました
 娘は夏休み前からサッカーをはじめました。でもそれは、やっぱり兄の影響があってのことで、体も練習量も違うのに、同じようにやりたい気持ちが強いです。そのためか、失敗したり、自分ができなかったりすることには背を向ける姿も多いです。本人がやりたいと楽しんでいる間はいいのですが、もっと娘発信の好き!やりたい!!と意欲的になれることが何なのか、娘が夢中になれることは何なのか、探すところからスタートです。一緒に探して、気持ちが動いたときは、たくさんよりそってあげたいです。 【ひばり母】
 多岐にわたるお話でしたが、自然に触れて感性を回復することが子どもにとって(大人にとっても)よい、というお話が多かったと思いました。SDGsの風潮もあるし、都心の人や発展の先端にいる人の視点は自然に向かっているんですね。メディアからではなく、生の声として、養老先生から感じられて有意義でした。
 「日常の中にどれだけ自然を組み込めるか」とおっしゃっていましたが、意識して過ごすのはおもしろいです。  養老先生のお話を聴いて、当たり前を疑う姿勢、視点、も感じました。いろいろな角度から考えられる視点を私ももちたいです。
 それから、園長先生がジャガイモの話が印象に残ったとおっしゃっていましたが、私もそのお話にドキッとしました。子どもに私の都合や価値観を押し付けすぎず、自然(な子ども)の姿として認めて理解してあげよう、と思うことができました。
 園長先生のお考えである、自然の中でたっぷり遊ばせる、その延長で農作業を学ぶ機会を持つことの大切さを養老先生も説かれていて、改めて深く実感することができました。武蔵野幼稚園と養老先生のコラボが実現すると最高だなと思いました。貴重な機会をつくっていただい、ありがとうございました。 【ひよこ母】

学校法人 金子学園 柚木武蔵野幼稚園
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