松茸

松茸の概要

松茸

昔から日本人は、秋の味覚の王様として松茸を格別愛し、その風味を秋の風物詩として長く珍重してきました。日本では卑弥呼の時代から食用にされていたと考えられ、弥生時代中期の遺跡からは、松茸と思われる土人形が出土しており、「日本書記」には、松茸と思われるキノコを天皇に献上したという記録が残っているなど、はるかいにしえの昔より松茸が日本人にとって特別のキノコであったことをうかがわせています。
そんな松茸ですが、世界中で食用とする習慣があるのは日本と朝鮮半島だけである事実は、あまり知られていません。その朝鮮半島にしても松茸を食べる習慣としては、ここ十年程前位からでしかありません。「香り松茸、味しめじ」と言われるように日本人にとって、かぐわしい香りである松茸ですが、日本人以外の人々にとってこの臭いは、たえがたい程の悪臭であるようです。
ヨーロッパで松茸を食する時は(あくまで食べるとすればですが)オリーブオイルを大量に使って臭いを消します。又、生物であれば何でも食用にしてしまうと言われている中国の人々にとってみても、この松茸は悪臭であり食することは、なかったと言われています。

松茸とは?

松茸が赤松林で採れる事は、よく知られていますが、その発生システムは解明されておらず現在では人工栽培は不可能です。松茸菌は、赤松のヒゲ根から養分を吸収することによって育ちますが、松茸菌の繁殖力は、あまり強くなく、他の微生物が多く存在する豊潤な土地では生存競争に負けてしまいます。又、山の切り崩しなどによる土地整備や松茸の胞子(ほうし)が飛ぶ前の乱獲等により日本での収穫量は年を追うごとに激減しています。
日本において松茸の消費量は毎年7月~12月迄で、1500トン~2500トン位とされています。(消費量に幅があるのは、輸入松茸においても松茸は、その年その土地によって収穫に、かなり差があるという事です。)
現在、松茸を輸入している国としては、韓国、北朝鮮、中国(雲南省、四川省、吉林省、黒龍江省)アメリカ、カナダ、メキシコ、モロッコ、トルコ、ブータン、スウェーデン等、いろいろな国があり、且つ、いろいろな松茸があります。アメリカ、カナダ産のように色が真っ白で松茸らしくないのに、香りはすばらしい物や、小さい物はべーゴマに似たモロッコ産などなど・・・。その中で国産に似て(全く同じです)品質において一番良い物は韓国産といわれています。
これは、緯度、経度および季節が日本と同じであり、又、近い為に鮮度が良い事が考えられます。「国産」と称して販売している松茸の中にも、この韓国産が多く混じっている事からも品質の高さがうかがわれます。

身体に良い松茸

さて、日本人にとって特別なキノコ「松茸」ですが、β-グルカンと呼ばれる食物繊維が多く含まれていて、このβ -グルカンは、キノコの細胞膜の成分で人の免疫機能を高める働きがある為、、現在、抗がん物質として大いに注目されており、松茸は特に腫瘍阻止率が高いとの研究報告もあります。
その他、松茸には、血圧やコレステロール値、血糖値などを下げる作用や、整腸作用があるという事も、わかってきています。

弊社取扱の韓国松茸の産地

韓国産松茸
松茸パッケージ

韓国内においても特級~3級まで品質によって分けられた、数え切れない位の産地があります。その中でも東海岸に近い南北に貫く山脈沿いに多くの産地があり、又とりわけ、その中でもYANGYANG(ヤンヤン)WULJIN(ウルチン)YOUGDUK(コンドック)POHANG(ポハン)などが特級産地と呼ばれており非常に質の高い松茸を産出しております。

収穫から輸入、販売までの流れ

韓国松茸の買い付けはセリで落とす事から始まります。松茸の季節、韓国では全国で松茸専用のセリ場が大小38ヶ所開設すると言われています。収穫した松茸を産地の側のセリ場に持っていき、各セリ場では、 PM6:00から松茸のセリが始まります。むろんセリ場には、セリ札を持った専門の業者しか入れませんが、その日の品質、数量によって(むろん産地によって価格は違います)日本から買値を指示してセリ落とします。
松茸の収穫から出荷まで そのセリ落とした松茸を各セリ場から弊社指定のパッキングハウス(ソウルとテグ、2ヶ所あります)まで冷蔵トラックで配送しますが、このパッキングハウス到着が、その日のPM11:00~AM2:00頃です。それから明方まで、選別梱包作業が続き、AM8:00頃、ソウル空港、及びプサン空港に冷蔵トラックで配送し、昼前後の日本向け航空機に乗せ,PM3:00~PM5:00頃、日本に到着します。到着した松茸は通関を速やかに済ませ、翌日の早朝までには全国の市場には到着します。
又、宅配便のお客様には午前中必着にて配送しておりますので、市場と同様に非常に鮮度が良い物が、お手元に届くシステムとなっています。

品質及び梱包方法

松茸の梱包容器

松茸は鮮度が一番と言われております。上記のように弊社としては、選別梱包した翌日には、お手元に届くシステムを確立しておりますが、念には念を入れ、カートンの中にも保冷材を入れ、容器も発泡スチロールにして冷気を逃がさないようにしています。むろん松茸は特別吸水シートでくるんでおり、蓄冷剤とは間仕切りをしていますので、松茸が押されて変形したり、冷凍障害となる心配もなく高品質のままお届けします。

松茸の保存法

冷凍して、お正月のおせち料理、お吸い物などにご利用ください。きのこは解凍すると柔らかくなり切りにくいので、半解凍(包丁を入れるとシャリシャリする感じ)のときに切ると調理しやすいです。お吸い物、炊き込み御飯など、用途が決まっているときは切ってから冷凍にしてもいいかと思います。

  1. 冷凍する松茸のまわりを軽くぬらしたふきんで拭いて汚れを落とします。(水で洗うとベチャベチャになるので要注意)
  2. 石突の固い部分を削ぎ落とします。(下の硬い部分だけです、たくさん落とすともったいない!)
  3. 水分が飛ばないよう、一本一本新聞紙に包み冷凍室で冷凍します。(冷凍保存用の袋を利用してもいいかと思います。)
  4. 解凍するときは自然解凍で少し凍っている位で調理するのがポイントです。