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ゾ   ラ       セザンヌ と ゾラ     セザンヌ と ゾラ の 絶交


セザンヌ と ゾラ


ゾラ
セザンヌは長男であり、ゾラは一人っ子でした。以下に少し3人兄弟の性格について述べてみたいと思います。
a) 長男は頼まれたら嫌といえない所があり、また指導者に向く。しかし、とっつきにくくぶすっとしたように見える。職業なら大統領。
b) 次男は間を取り持ち、人受けがよく、その人がいるとまわりが明るくなる。職業は外交官。
c) 3男は可愛がられ上手、職業はピエロとか。人に笑ってもらえるものが向いている。しかし、注意しなければいけないのは社会に出たときのギャップである。可愛がられるのが日常となっているため、社会の非情さに過剰に反応してしまうことがあるからです。

一人っ子のゾラはは3人兄弟のいいところばかり持ち合わせるように見えます。といいますのはゾラを見る場合、新聞による画家の啓蒙、擁護を行う指導的役割、小説の成功による賞賛、多くの画家との交流。いいところばかりあるようです。セザンヌは後に小説家となるゾラと友達になります。セザンヌとゾラはエクスで少年時代をともにしました。

サント・ヴィクトール山
ゾラがいじめられているのをセザンヌが助け、翌日ゾラがリンゴを持って御礼に来ます。「助けてくれてありがとう!」バイユとゾラとセザンヌはエクスの田舎で自由を楽しむ、学生時代...なんて素敵な日であったでしょう。働かなくても、朝まで寝ていても、徹夜マージャンをしても、異性に声をかけても「学生さんだから」と大目に見てもらう。また、自分でもいつまでもそれが続くと信じていた...しかし、一旦社会にでると、働くのが当たり前。そうしないと「なにしとるんや?あいつは!」ということになります。セザンヌは少年時代を夏のセミのように、秋の風に乗る赤とんぼのように快く過ごしたのでしょう。セザンヌにとってゾラたちと遊んだサント・ヴィクトールのふもとは生涯思い出の地となります。
泣き虫ゾラはパリに出て逆に強くなりたいと思いました。過去の遺物と思うサロンなどに戦いを挑みます。ゾラはセザンヌに「田舎で埋もれる気か、都会に出ておいで」と言い、パリに呼び寄せます。二人はパリの町を散策します。一緒にサロンを見たり、マネの絵を見たりして、昔のように話し合います。「ゾラ君、ぼくはこう思うんだ。絵とは理論なのだ。絵とは見たままではない。写生ではないのだよ。画面を構成し、一つ一つが生きていて語りかけてこなければならない。そのためにはどう描けばいいのか?マネの絵には革新性がある。しかし、これだけでは物足りない。もっと時代性を出し、色彩も考えねば。そして、構図というものも科学的に考えて描いてみなければ。マネのオランピアについての僕の意見はこうだ。あの女は娼婦と思うが、同じ人に非難されるならもっと本気で描くべきと思うが。巷に娼婦が溢れている。僕がもっと直接的な、この時代の売春を赤裸々にしてやるよ!」「セザンヌ!君の洞察力にはいつも参っている。この時代の醜さや真実をそのまま描いて欲しい。君の絵をわからないという奴のことなどかまう必要がない。僕等はエクスで走り回り、飛び回った。金のことも明日のことも考えず、ミツバチがきれいな花をさがすように芸術に向かっていった。僕は君のその純粋さに引かれているのだよ!」「サロンにこの絵はむいていない。落選確実だ!しかし、すこし絵のわかる奴がいれば、ひょっとして入選するかもしれない。新しい風を吹き込めばいつか頭の固い連中も変わるだろう」。


ウルビノ の ビーナス


オランピア


モデルヌ・オランピア

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