学会の目的

21世紀に直面する、食料、エネルギー、環境問題に視点を置きつつ、工学的な立場で食品に関する諸問題に取り組み、人間の健康で豊かな生活に貢献することを目的とする。すなわち、食料資源の有効利用を図り、食品素材の栄養的価値を損なうことなく、安全で、食味・食感物性および生理的機能に優れた食品を、環境との調和をもとに加工・調製・包装・流通・保存あるいは調理するための科学・技術およびそれらを統一的に連携するシステムについて基礎から応用に至る英知を統合して研究・開発する基盤を与えることを目指す。

日本食品工学会は、これまでの個別的・解析的志向性の強い食品科学研究の方向性に対して、その重要性は十分に認識しつつも、それとはまったく逆の志向性として、食品をよりマクロな立場から総合的・システム的に捉えることを最大の特徴とする。このような観点に立脚する学会は、食品科学の研究成果を実際の食品生産の場に環元する場合に必要不可欠であり、日本食品工学会がその役割を受け持つ。

具体的には、下記の項目の遂行を目標とする。

  1. 食品に関する総合科学としての食品工学の学問体系の深化と発展
  2. 食品産業における工学的基盤の強化と拡大
  3. 革新的な技術の方法論の創出と導入
  4. 学界と産業界を包含した研究者・技術者の互いの協力、情報交換、切磋琢磨
  5. 若手研究者・技術者の発掘と育成
  6. 食品工学(Food Engineering)に対する社会的認識の高揚と啓発
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